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『チェルノブイリの祈り』



チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)


忙しかった理由のひとつは、家庭教師の話がきたこと。
一昨年、去年とも夏休みあけからだったので、
今からできるのはとても助かります。
(夏休み明けからだとどうしても時間が足りない…)


ふとしたきっかけでその子がDAYS JAPANを愛読していて、
お母さんが購読していた雑誌『母の友』を読んで
中学生のころから原発反対だったという話になって、
とっても話が弾み、
『チェルノブイリの祈り』という本を貸してくれました。


たくさんの、事故の、放射能の影響を受けた人の語りが
入っています。


冒頭は、一番最初に事故処理にあたって亡くなった消防士の
妻の話。
14日で、消防士たちは亡くなったそう。
身体がぼろぼろになっていくだんなさんを一生懸命介護して、
でもだんなさんの身体自体が放射能を発していて、
六か月だったおなかの赤ちゃんは、肝硬変で、肝臓に28レントゲン、
先天性心臓欠陥もあって、4時間後に亡くなったそう。


だんなさんのことが大好きで大好きでたまらなくて、
亡くなった後もずっと愛してて。部屋のいたるところにだんなさんがいて。
2年後に夢でみただんなさんに「どうしていつも裸足なの?」
ときくと「靴が一足もないんだ」と。

神父さんにだれかの棺に室内履きを買って入れて、ご主人に渡してくれるよう
手紙を添えるといい、と言われて、すぐにだんなさんのお墓のある
モスクワに行き、神父さんにわけを話します。ちょうど老人が埋葬されるところで、
室内履きをなかに入れました。


「手紙は書きましたか?」
「はい、でもどの墓地に眠っているかは書きませんでした」
「あの世はひとつです。ご主人は見つかりますよ」




ほかにも、事故処理にあたったパイロットの話、
除染作業をした兵士たちの話、チェルノブイリの博物館の館長の話など。
館長の話では、
原子炉のしたにトンネルをほった炭鉱夫たちが400人いたとのこと。
土台を凍結されるために液体窒素を流し込むトンネルを掘る必要が
あったのだそうで。その人たちはどうなったのでしょう。


それから、印象的だったのは、
村中が移住となった地区に、新規に移住してきた人たちの話。


戻って住んでいる老人たち(サマショール)の
話はしっていましたが、新しく住み始めた人がいたとは。


どんな人たちかと思ったら、たとえば、タジキスタンから
逃げてきた人たち。そこでは、パミールのタジク人とクリャーブのタジク人同士で
殺し合い、ロシア人は出て行けといわれ、となりの人がとなりの人を撃ち、
同じ学校で学んだ少年同士が殺し合い、机を並べて
学んだ少女をレイプする…。


その人たちは、人間が一番怖い、と言います。


私は、ここはあそこほどこわくありません。ここには銃を撃つ人はいない。
それだけでもましです。
私たちはここで家をもらい、夫は仕事をもらった。
知人に手紙を出したら、彼らも昨日やってきました。永住するつもりで。
あそこでは戦争…。今日戦争を見たことがない人には
説明のしようがあります。




汚染地帯では静かな戦争が起こっているという人がいる一方で、
実際の殺し合いの場所から逃げて汚染地で平安を見出すひともいる。


それからすごく気になったのは子供たちのことです。
子どもたちが15分もたっていられない、
必ずだれか倒れる、でもだれも驚かない、みたいな描写もあるのですが、
いまその子たちはもう子供ではないはず。
そういう子たちは、どうなっているんでしょう。


いちばん最後も、チェルノブイリで事故処理作業をして
その後に発病、1年苦しんでなくなった方の奥さんの話でした。
チェルノブイリのガンはふつうのガンとちがって、身体の表面
に転移して広がっていくから、あごも首もなくなって、舌はそとに飛び出して、
という描写もあったのですが、どんなにだんなさんのことが大好きで、
今も愛しているか、ということを延々と語っていました。


休みのたびに心が5歳のままでとまっている息子にあいに病院にいくそうです。


息子は出迎えてくれる。
「ミーシャパパはどこにいるの?いつきてくれるの?」と。
ほかにだれが、私にこんなことをきいてくれます?
私と息子はいっしょに待ちます。私は自分のチェルノブイリの祈りを
小さな声で唱えながら。息子は、世の中を子どもの目でながめながら。




今、この人たちはどうしているのかな。


この本を書いた人はベラルーシの人ですが、この本は、
ベラルーシではこの本は出版される予定がないと言います。
1998年に書かれたあとがきでは、
独裁者ルカシェンコ大統領は、
「ベラルーシにはチェルノブイリの問題は存在しない、放射能にさらされた
土地は正常で、ジャガイモを植えることができる」と宣言したという、


と書かれています。
今の日本とだぶりますね。
日本の国には独裁者はいない、民主主義の国、
と思っていたけれど…。







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コメント

原発特有の放射線被曝による死者は1人も出ていません

福島第一原発の事故では、あれだけの大事故にもかかわらず、原発特有の放射線被曝による死者は1人も出ていません。(一部に放射線被曝での死者がいるという話もありますが、反原発派による根拠のないガセネタです。)

2014/06/13 (Fri) 09:37 | 平井宏明・日本再生投資㈱代表取締役社長 #mF9Fh9Uc | URL | 編集
Re: 原発特有の放射線被曝による死者は1人も出ていません

平井さん、


> 福島第一原発の事故では、あれだけの大事故にもかかわらず、原発特有の放射線被曝による死者は1人も出ていません。(一部に放射線被曝での死者がいるという話もありますが、反原発派による根拠のないガセネタです。)

死者はでても因果関係がみとめられないだけではないでしょうか。
福島の子供で甲状腺のガンになったのが、
合計で90人(確定50人)になったニュースはご存知でしょうか。

がんの子が多い理由を福島県と国は「スクリーニング検査をしたからだ(
今までは検査してなかったから、がんとして発見されなかっただけ」
としてきましたが、「過剰診療ではないか(手術の必要のない子にまで
手術をしていないか)」という問いに対して、
声がかれている症状とか転移があるから過剰診療ではない、
と答えていました。
ってことは症状があって手術をしているということです。
これは、スクリーニング検査をしたからではなくて
がんが増えているということです。

甲状腺をとってしまったら、一生ホルモン剤を飲まないといけません。
予後がよい、とよく言われますけど、
転移も多いそうです。
それでも、原発特有の被ばくによる死者は一人も出ていない、
と言い切ることに、違和感を覚えます。
死んでも、認められないだけです。


2014/06/22 (Sun) 04:58 | Fumie #- | URL | 編集

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