井手禎昭『がん難民をふせぐために』 わかりやすい!

がん難民をふせぐために ~抗がん剤・放射線治療の基礎 そして福島へ』という本を読んでいて、
原子の説明の部分で、こう、パアアア!と
視界が開けた気がしました。


周期表を見ても、どういう順にならんでいるのかとか
それに意味はあるのかとか、(習ったかもしれないけど、)
全然知らなかったんです。


この本の説明を紹介しますと、
次のようになります。



周期表は、原則的に、左上から原子番号の順に並ぶ。


原子番号とは、ある原子について、
その原子核の中にある陽子の個数のこと。
原子がもつ電気の量を表す。


質量数は、原子の重さを表し、
ここでは原子核の中に含まれる「陽子の数+中性子の数」
とする。


まとめると、鉄とかカルシウムとかいった元素の違いは、
原子の中にいくつ陽子を持っているか、
原子の重さは原子核の中に含まれる「陽子の数+中性子の数」
で決まる。


まさか番号に、そんな意味があったとは…。
(単にふってあるだけだと思ってた)



で、よく、セシウム(Cs:原子番号55)はカリウム(K:原子番号19)と
同じように身体に取り込まれる、
ストロンチウム(Sr:原子番号38)はカルシウム(Ca:原子番号20)だと
思われて骨に取り込まれる、なんて話を聞きますが、
周期表をみるとそれぞれの組は同じ縦の列にあります。
(オレンジの列と、黄色の列で探してください)


周期表


色が同じのが、同じような物理化学的性質を
持つグループだそうです。


そう説明してもらうと、
「身体の中で同じような動きをする」というのが
腑に落ちました。



それから、私が横浜の土を土壌検査してもらった先は
「同位体研究所」というところでした。
同位体という意味がよくわかってなかったのですが(ネットで説明を見ても)、
この本のはよくわかりました。


周期表の右、下のほうにいくにつれて重い原子となるのだけど、
たとえば、プルトニウム(Pu)は、原子番号94(つまり、
原子核の中の陽子の数が94個)、質量数が原子核の中に
含まれる中性子の数によって異なり、
質量数が238、239、240、241、242などの同位体がある、と。


同位体、つまり原子核に含まれる中性子の数の
違いによって、性質が少しだけ異なる



理系の人は、
「何いまさらそんなことを言ってるの?」と驚かれると思うのですが、
こういうの、わかってない人は正直とっても多いと思います。


本をパラパラみてて、この部分のわかりやすさに
感動し、ならばほかの説明もわかりやすいにちがいない、
と思って前をちゃんと読んでみました。


予想通り、がんとは何か、や抗がん剤とは何か、
という説明も、いつもみる説明と何がちがうのか、
なんだかとてもわかりやすかったです。


がんと正常な細胞のちがいというのは思うほどない、とか。
(自分と自分の子の細胞はもうまったく違って拒絶反応が起きる)


抗がん剤はがんにとっては毒。ということは、もともと
同じ起源をもつ正常な細胞にとっても毒。
だから、髪の毛が抜けたり、吐き気がしたりすることは当然。


なども、とてもわかりやすかったです。
むしろ、がんってこわくないような気すら
してきました。もともと自分の細胞ですもんね。


お医者さんが書かれた本です。
このまま汚染地に人をとめおき、放射能を拡散させたら
がん難民が増えてしまう、ということで書かれた本です。


一読の価値ありです。
山梨県立図書館には入れてもらいました。





がん難民をふせぐために 抗がん剤・放射線治療の基礎 そして福島へ



関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する