新食品基準について、文科省に電話で質問してみた

「食品中の放射性物質の新たな基準値について」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/dl/120117-1-03-01.pdf
を見ていると質問・疑問がどんどんわいてくるので、電話で聞いてみました。


(1)
【私】年齢区分別に限度値を算出したときに年齢が下がるほど
限度値が上がるのはおかしくないですか?

→【文科省Iさん】

摂取量がちがうので、そのような結果になっています。
換算係数については、3ヶ月と大人を比べると
3ヶ月児のほうが寄与するようになっています。
5歳児の係数では、5歳児のほうが限度値が高くなるように
逆転してしまうけど、それでも安全値(100Bq/kg)をとっているので、
大丈夫な値です。


ちなみに、摂取量は下記ファイルの39ページめ、
換算係数は40ページめ。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000023pe7-att/2r98520000023q0h.pdf
(2月24日 食品衛生分科会 審議事項に関する資料)


摂取量
写真 (55)

換算係数
写真 (56)
※Cs137の5歳の数値がずばぬけているのがヘン…
とツイートしたら、以下のコメントをもらいました。
「5歳児Cs137でしたら、9.6E-09と書かれています。
このE-09は10のマイナス9乗ですから、このリストのCs137の中では最も小さな値であると思います。
指数部を他の年齢のE-08へあわせますと、0.96E-08となりますので。」


なるほど!ありがとうございます!(ツイッターってすばらしい。)
ということはつまり、Cs137の影響が、大人より少ないということになるのかな?
うむ?大人より、5歳を、Cs137でたくさん被ばくさせてもOK?




(2)
【私】小さい子のほうが高くなっている限度値が正しいなら、
一般食品が100Bq/kgのとき、乳幼児用はもっと
高くしてもいいのではないですか?

→【文科省Iさん】

一般食品は、汚染食品の割合は50%で仮定しています。
大人は輸入品も食べるということで。
乳幼児用はほぼ100%が国産になってくるので、
汚染食品の割合を100%と仮定しているので、50Bq/kgとしています。



(3)
【私】日本の基準では、外部被曝・内部被曝を合わせて1mSv/年と
していると思うが、今回の新基準値を決めるに当たっての前提の
介入基準が食品だけで、1mSv/年となっているのは、高すぎませんか?


→【文科省Iさん】
日本の法律で、一般の公衆の被曝限度を1mSv/年
と定めたものはありません。

原子炉からの排水基準などは、1mSv/年におさまるように
決めているというものはあるけれど。

1mSv/年はICRPの基準です。

ちなみに、そうはいっても、外部被曝を含めなくて大丈夫かと
思われそうですが、理由は2つあります。

1.コーデックスの国際的な食品の基準でも食品
からだけで1mSv/年で規定している。
それとずれると国際貿易上の齟齬が出てくる。

2.実際に専門家が食品からの被曝を推計したら、311からの1年間で、
0.1mSvを下回る。なので、1mSv/年で規定しても、実際はそれよりずっと
低くなるはず。



(3)
【私】ストロンチウムなどは一度体に入ったらでていかないと
いわれています。生物学的半減期が長いものに関して、毎年の累積というか、
蓄積していく部分はカウントされていますか。

→【文科省Iさん】
されています。
ただし、蓄積したものは毎年被曝するということになりますが、
それを最初の1年間ですべて被曝するという計算でしています。

一度に被曝する(高線量)のほうが、低線量で長期被曝するより
危険なのはご存知ですか。低線量の場合は、体の治癒力があるので回復
しますけど、それは考慮せずに、高い線量で一度被曝すると仮定しているので、
安全に計算している、ということになります。


(4)
【私】今回の基準は、半減期1年以上の放射性物質を考慮しているとのことですが、
たとえば、テルル129mなどは半減期は34日ですが、その後半減期1570万年のヨウ素129
に変わります。そういうものは考慮しないのですか。


→【文科省Iさん】
考慮していません。
ですが、半減期が長いということは、放射線の力が弱いということなんです。
なので、ヨウ素129をシーベルト(体への影響)に換算すると
とても低くなるんです。




へー。
なるほど。
厚労省の中では当たり前ですが、矛盾はないのですね。
そもそもの、前提がちがうんですよね。
内部被ばくは危ないという…。


「高線量のほうが、低線量の被曝より危険」と言い切る
くらいですからね…。
低線量・長期の被曝も危険なんて前提は彼らの頭にはない。
低線量・長期ならば、治癒する時間があるということだから
全然、大丈夫、なんですよね。


となったら、甲府市に100Bq/kgまで子どもの給食で食べさせるのは
やめてとお願いするには、この基準のココがおかしい!というのではなく、
内部被曝はこんなに危険なんです、という資料を用意したほうが
いいのでしょうか…。


ICRPの理論だと内部被曝しても臓器に均一に影響するような
計算になって薄まるからほとんど影響がない、なんて結果になるのですが、
実際、アルファ線なんてのは40マイクロメートルの
範囲で繰り返し繰り返し同じ細胞を傷つけるから治癒する時間がないとか
何度も切れすぎて誤って再生されてしまう可能性が高まるとか
そういう説明にしたほういいんでしょうか。


どーしましょう。


あと、大事なのは、1mSv/年は国際的なコーデックスも
それで出しているから、それにあわせないと
国際貿易上の齟齬が出てくると言っていた点。
これ、TPPなんかに入ったらこの理論で全部推し進められちゃいますね。
(さらにそれに反するようなことをすると外国の企業から
国が訴えられてしまうという…)
おそろしい。

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