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安冨歩『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』 知っておいて損はない

昨日、娘をつれて横浜の矯正歯科にいったのですが、
道中の道連れはこれ。




安冨歩『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』

大変、興奮しました。
「なんであの人たちはぬけぬけとうそをつけるんだろう?」
「良心の呵責とか、感じないのか?」
というのが原発事故以来、すごくひっかかってたのですが、
この本で、氷解しました。


「役と立場」のためにしていると説明されるとすっきり
しました。


役を果たせば立場が守られる。
立場には、役が付随する。
役を果たさなければ、立場を失う。




立場を守るために役を果たすという大義名分があるから、
うそでもなんでもつけるわけか…。
何も考えない人間が量産される。


で、本来は仕事があって役があるのに、
役を作るために仕事があるフリをする、なんてのも納得。
本書に上げられているだけでも原子力関係はこんなにある。
内容、だぶってますよね???


原子力委員会(内閣府)
原子力安全委員会(内閣府)
原子力安全・保安院(経済産業省)
原子力発電環境整備機構
動力炉・核燃料開発事業団
独立行政法人 原子力安全基盤機構
独立行政法人 日本原子力研究開発機構
独立行政法人 原子力環境整備促進資金管理センター
社団法人 日本原子力学界
社団法人 日本原子力産業協会
社団法人 日本原子力技術協会
社団法人 火力原子力発電技術協会
社団法人 原子燃料政策研究会
社団法人 海外電力調査会
財団法人 日本原子力文化振興財団
財団法人 原子力安全研究協会
財団法人 原子力安全技術センター
財団法人 原子力国際技術センター
財団法人 原子力研究バックエンド推進センター
財団法人 原子力発電技術機構
財団法人 原子力国際協力センター
財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センター
財団法人 日本立地センター
財団法人 電源地域振興センター
財団法人 核物質管理センター
日本各地の「原子力広報協会」



なんというムダ!
ところで、平成21年度の文科省の科学研究費補助金の総額は、

527億円

これには、哲学・文学から、医学・工学・物理学まで
すべての分野にだされた補助金とのこと。


いっぽう、
そして同年の、原子力関係の総額は、

4557億円

だそうです。


上記いらないムダ機構に使う金と、
原子力推進の広報のためにばらまく金と…。
ひどいものですね。


さてタイトルにあるとおり、
「東大話法」についてです。安冨先生がこの概念に
気づいたのは、ちょっと抜粋しますと、


原発事故をめぐっては、数多くの東京大学卒業生・関係者が
登場し、その多くが、揃いも揃って、同じパターンの
欺瞞的な言葉の使い方をしていることに気づいたからです。
しかもそれは、私が東大で見聞してきた奇妙な言動と、
幅広い一致を見せていました。




とのことで、

規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する
規則2 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する
規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする
規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す


規則20 「もし○○であるとしたら、お詫びします」といって、
    謝罪したフリで切り抜ける




などの規則について、
いけだ某氏のブログ記事をとりあげて
説明してくれます。
そうそう、そうだね、って、笑えます。


私、いけだ某氏の論理展開は気持ち悪くて、
最初のころムカムカしてたまらなかったので、
最近はもうまったく見てなかったのですが、
あのとき感じた「気持ち悪さ」はいわゆる
「東大話法」で話されてたからなのかも、と思いました。


これからは、「気持ち悪い」と感じる文章は
「東大話法」が使われてるんじゃないかと分析する
楽しみが増えました。


それと、やっぱりこれにあったように、


規則10 スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、
   迎合的な態度をとらせる



あたりは私もそれを恐れていたな、なんて
気づかされました。
なので、今後こういう議論があったとしても、
ただ恐れるのではなく、「相手はこういう目的でやっている」
というようなことがわかると、対処の方法が見えてきそうな気がしました。


原発事故が起きて、落ち着かない日々を過ごしていたとある5月、
小出先生の本に出会いました。
それはチェルノブイリについて書いてあった本だったのですが、
ネットで得た断片情報が、1冊のまとまった本の知識として
得られて、「実はすでにこんなに汚染された世の中だったのか」と
いうことを知り、ある意味落ち着きました。


それと同じような「落ち着き」というか、
ストンと腑に落ちるような、そんな感覚をこの本を読んでいて
久々に感じました。
読んでおいて損はないと思います。


あ、ただひとつ、
原発反対の人がオカルトにひかれていることが多いという
記述については、私のまわりではあまり知らないので、
どうなんだろうと思ったことを書いておきます。


あと、オカルトのような不合理な思い込みと陰謀論の結合が
ファシズムに直結する、ということ。
このあたりはすんなり落ちてきませんでした。


たとえば、大阪の橋下氏などがファシズム系だと思うのですが、
彼の支持層って、どちらかといえばテレビなどのマスコミに踊らされる層
であって、脱原発のオカルト信奉層とかとはちがうような。


橋下氏=ファシズムととらえなければまた話はちがうのかもしれません。


ともかく、ひさびさに興奮した本でした。
興奮のあまり、下の2冊も注文しちゃいました。
東大話法を駆使する人たちに負けてられない!




新装版 人間と放射線―医療用X線から原発まで―





放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響: チェルノブイリ・原発事故被曝の病理データ











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