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国の基準値以下の、1,810 Bq/kgのごみ焼却灰(飛灰)を埋め立てた処分場から、線量限度を上回るセシウムの放流水が。

そもそもは、このニュース。


NHK1月21日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120121/k10015434451000.html
------
『基準以下の廃棄物 処分を要請』
 首都圏などで出るごみの焼却灰や汚泥のうち、
放射性セシウムの濃度が国が定めた基準を下回っているにもかかわらず、
ほかの自治体にある施設に処分を頼んでも、断られるケースが
相次いでいることを受けて、環境省は、
全国の自治体に受け入れを拒否しないよう要請しました。


ごみの焼却灰や汚泥については、環境省が、放射性セシウムの濃度が
1キログラム当たり8000ベクレル以下であれば、
通常の埋め立て処分をしても差し支えないとする基準を示しています。


ところが、首都圏や東北地方では基準値以下のものであっても
処分を依頼していたほかの自治体にある施設から、
周辺住民などの反対で受け入れを断られるケースが相次いでいます。


こうした状況を受けて、環境省は、8000ベクレル以下の焼却灰や
汚泥を埋め立てても周辺住民などの安全に問題がないことは
国内の専門家だけではなく、IAEA=国際原子力機関も認めているとして、
科学的な根拠や法的な根拠なしにむやみに受け入れを制限したり、
処分業者に対して受け入れの中止を指導したりしないよう
全国の自治体に要請しました。


環境省は「基準値以下のものであれば安全であることを理解してもらいたい。
適切な処理ができるよう自治体との調整や住民への説明は
今後も続けていきたい」としています。
-----


8000Bq/kgは問題ないと勝手な基準を作っておいて、
その危険性を科学的に証明できないのに反対するのをやめろ、
と国が全国の自治体に伝えたとのこと。


前提:事故前のクリアランスレベルは100Bq/kg。



上記ニュースを受けて、
埋立処分の専門家@microcystisさんがツイッターでつぶやいた
まとめがありましたので、コピペします。
(ダイジェスト版)8,000Bq/kg以下の埋立に関する専門家による反対意見&解決策と、Todaidonとの質疑応答(メモ)

---
私は国立環境研究所というところで廃棄物の研究をしている者です。専門は埋立処分術です。


まず、前後して、環境省からの実際の通知文を入手しました。そこにはよく読まないとわかりにくいですが、8,000 Bq/kg以下の廃棄物の処分については放射能汚染対処特別措置法の特定一般廃棄物・特定産業廃棄物の上乗せ基準に従うように書いてありました。


その基準に従えば最低限のことは確保されますが、それはこれまで行ってきた「普通の」埋め立てかたではありません。


作業員の防護については8,000 Bq/kg以下であれば作業員の被ばくは年間1mSvを下回るとなっています。


したがって、埋立技術としての課題は、どうやって放射性物質を隔離するか、ということになります。


なお、技術の具体的目標は埋立地からの排水(浸出水)の放射性セシウム濃度を放流水の線量限度(セシウム134だけだと60Bq/L、セシウム137だけだと90Bq/L、それぞれ半々ずつあると、合わせて75Bq/L)以下にすることです。


この放流水の基準は、70年間「直接」飲み続けて年間の被ばく線量が1mSv以下となることのようです。


はいその通りです。フォローありがとうございます。@y_morigucci: 「放流水」の基準としていますが、この数値は元は放流水の基準ではなく施設周辺の水域に当てはめるもので、それを放流水にあてはめることで保守的な(安全側の)基準としていると理解しています。


しばし戻ります。放射性セシウムを埋立地の中に隔離する(排水として出さない)方法には、水と触れさせない(溶かさない)、溶けたものを埋立地の中で止める、排水処理施設で除去するの三つがあります。


これら三つ、正確には、水に触れさせない機能を手厚くした、表面遮水+コンクリート固形化+土壌層+浸出水処理の四重の機能を設置することは、8月末に環境省から発出された8千 Bq/kg~10万 Bq/kgの廃棄物の埋立に関する通知 http://t.co/gpTrNuVD にあります。


問題は8,000 Bq/kg以下のものはこのような機能を持たせないで埋め立ててよいかということです。このことを深く考えさせる事件が、9月に伊勢崎市の処分場でおこりました。 http://t.co/JIZ2XDO6※伊勢崎市のHPから削除されたのか、リンクが切れています。


7月の測定で8,000 Bq/kgを下回る1,810 Bq/kgのごみ焼却灰(飛灰)を埋め立てた処分場から、先ほどの線量限度を上回る放射性セシウム濃度が浸出水処理施設の放流水から検出されたのです(もちろんすぐに放流は停止されました。)


この事件は(もちろん予想はしていましたが)8,000 Bq/kgという基準では、浸出水の放射性セシウム濃度が線量限度以下にならないことをまざまざと思い知らされました。濃度ではなくて、溶出量(水に溶け出す量)で考えなければならないと。


よって、表面に水を通さない層を作ることが基本ではないかと考えます。この技術は日本ではあまり馴染みがないですが、欧米(特に米)では一般的な技術です。また、いますぐにでも、粘土やシートを利用する、表面に傾斜をつけるなどの様々な工夫が凝らせます。


放射性セシウムに汚染された廃棄物を埋めろというならば、まず、こういうことを伝えて欲しいのです、ガイドラインにも書いてあるのですから。


埋立地に水を入れないあらゆる工夫をすること。これが「普通ではない」埋め立て方の理由です。そしてこれが、埋めろと強要する前に、強く現場に伝えなければならないことです。


私たちのものすごく悲観的な予想では、雨水の浸入を防がない場合はクリアランスレベル(100 Bq/kg)程度と考えています。現実にはもう少し高いでしょうが。 @mogmemo: どのくらいの放射能レベルのものまでなら今環境省が指針として出している埋立処分法でも大丈夫そう


まず、現在のような(含有)濃度による基準ではなく、決められた試験方法による溶出濃度による基準とすること。その基準値は表面遮水の機能により定めることです。(続)@Todaidon: 具体的には埋立基準についてどの値を設定すべき(ないし別の対応)を考えていらっしゃるのでしょうか。


(続)わたしたちの悲観的(保守的)な予想では、浸透水量を25年間、年間10mmに抑えた場合に、有姿攪拌試験という方法で400 Bq/L程度となっています。(続)@Todaidon: 具体的には埋立基準についてどの値を設定すべき(ないし別の対応)を考えていらっしゃるのでしょうか。


(続)ただし、これは埋めた下に何もないとか、土壌層があまり機能しないなどの、かなりのワーストケースを考えての試算です。この試算の精度を上げることが今の課題です。@Todaidon: 具体的には埋立基準についてどの値を設定すべき(ないし別の対応)を考えていらっしゃるのでしょうか。


はい。油断せずに、最低限、ガイドラインに従ってくださいということです。@Todaidon:そうしますと、8000ベクレル以下ならOKという現在の暫定基準はもっと下げるべきor現在の工法で埋め立てるのはNGというご意見だと理解してよろしいでしょうか。


ああっと、先の条件で溶出濃度が400 Bq/Lならば、放流水基準をクリアーできるという意味です。すみません。@Todaidon: 海水が400Bq/L になったら『死の海(宮崎アニメ?)』ですね^^;。


ここから2つはアメリカのお医者さん、@todaidonさん
@microcystis ありがとうございます。私は医療が専門で、microcystisさんの御専門のことは全く知らないのですが、少なくともCs137はトリチウムと違って環境に出してはいけないというアイソトープだったはずで、それを陸地でなく海に埋め立てること自体が乱暴(続)


by@todaidon
@microcystis と思います。あ、400Bq/Lというのは放出基準なのですね。私は心情的には承諾できませんが、GLは理解しました。ここでそもそも論ですが、現状で海より陸地での処理の方が放射性物質を隔離するという放射線防護法の法律の精神に沿うと思うのですがいかがでしょう。


ここより再度、埋め立ての専門家@microcystisさん
隔離という意味では海面処分場から水に溶けたセシウムが外に漏れ出すことはほとんどない思います。しかし、セシウムが溶け出した大量の水を処理するのは困難であるという考えです。埋めた分水を処理しなければなりませんから。@Todaidon:現状で海より陸地での処理の方が放射性物質を隔離する


はい。先の阪神淡路の震災以降、耐震性の基準はかなり厳しくなったと聞いています。@Todaidon: 海面処分場に津波や地震が起きた時に決壊する対策などは取られているのでしょうか。


AjtOgFkCEAAUgt7.jpg

-----



@microcystisさんの論文
https://t.co/uYeWD7Vz


重要なのは、国が大丈夫だという基準、8000Bq/kg以下でも
基準値を超える放射性セシウムを含んだ放流水が測定されていること。


専門家が、
「どのくらいの放射能レベルのものまでなら今環境省が指針として出している埋立処分法でも大丈夫そうか」という質問に、
「雨水の浸入を防がない場合はクリアランスレベル(100 Bq/kg)程度と
考えています。現実にはもう少し高いでしょうが」
と答えていること。


環境省の指針の埋め立て方で8000Bq/kgなんて、
ありえないということですね。


ところで、クリアランスレベル100Bq/kgって、
事故前は焼却前の数値ですよね。
(そもそも事故前に放射性物質を含んだものを焼却
しようとはしなかったはず)


今は、クリアランスレベル100Bq/kgというのは
もちろん焼却してもOKだし(それで濃縮されるから、埋め立て基準
を8000Bq/kgにしたばかりか、今は10万Bq/kgまでも容認。
10万Bq/kg超も容認を検討中だとか)、
いろんなものへの再利用も可能だということ。



目を通すべき資料
災害廃棄物の広域処理の推進について(環境省)






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コメント

餅屋の意見を広く伝える必要

貴重な情報をありがとうございます。
ソースを確認して私のブログにも書きました。

2012/01/30 (Mon) 18:19 | ictkofu #Il.JVJcE | URL | 編集
Re: 餅屋の意見を広く伝える必要

ICT甲府さん、

ありがとうございます。

本当に、餅屋がプロとして活躍できる機会を
わざと奪っている(気象庁の規制のように)としか
思えないようなことが続いている気がします。


餅屋の意見がきちんと取り入れられるといいですが、
今は環境省にしろ、手一杯なんでしょうかね…。
事故前のレベルだとゴミがあふれてしかたないから、
なんとか言い訳のたつレベルまでOKを出すとしては
いるものの、焼却のプロは決定する委員には入れたものの
(政府に都合のいいことしかいわない人でしょうけど)
埋め立てのプロには話を聞いてないような…。


こちらが、ICT甲府さんがリンクされた記事ですね。
「3・11後のサイエンス:「餅屋」はどこにいる=青野由利」
http://www.mainichi.jp/select/science/after311/news/20120124ddm016070011000c.html

「危機的状況の中で、餅屋と餅屋でない人の力を最大限に役立てるにはどうしたらいいか。これもまた、サイエンスの課題である。」

政府よりでない餅屋の意見を封じ込める風潮をなんとかせよ、と
いいたいです。



2012/01/31 (Tue) 11:03 | Fumie #- | URL | 編集

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