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『羊皮紙に眠る文字たち―スラヴ言語文化入門』




羊皮紙に眠る文字たち―スラヴ言語文化入門


たいへんおもしろい本だった。
(余談だが、昨日娘が、「友達に、『この本おもしろいよ!』ってすすめると、
笑える本だと勘違いするみたいなんだよね」と言っていた。)


そもそも、「スラヴ」って何?というレベルの私が、
興味深く読める上に、「くすっ」と笑えて飽きない、貴重な本である。
何も知らない人が読むってこともきちんと前提に置かれている。


スラヴってのは、「ヨーロッパ東部からアジア極東にかけて広く分布する民族の総称」ですって。
で、その中にはロシア人、ポーランド人、ブルガリア人などが含まれる。
で、それらの言葉はよく似ていて、それらをスラブ諸語という、と。


著者はロシア語の先生をしているのだけど、ウクライナ語が大好きで、
ベラルーシ語もできて、奥さんはチェコ語の先生をしていて、
そういうスラヴ諸語をひろーくおもしろがり、どうせならその根幹である
古代のスラヴ語までさかのぼろうと古書とにらめっこをしたりする方。


その言葉への情熱が伝わってきて、大変おもしろかった。
私も外国語を学ぼうって思うのはとっても好きなので。
(でも実際に勉強し始めると、難しくってすぐやめたりする…)


スラブ語は、キリル文字で書かれる言葉(ロシア語、ベラルーシ語、ウクライナ語など)と、
ラテン文字で書かれる言葉(ポーランド語、チェコ語、スロバキア語など)があって、
キリルというのは、むかしのスラブ文字を考案した人の名前で、でも実は今のキリル文字の
一段階前の文字を作った人であって、実は今のキリル文字を作ったわけではない、とか。


ロシア語には、Rがひっくり返ったような文字があったり、
3みたいな文字があったり、どういうことかと思っていたけど、
(船便でアルファベットを運んだりしたときにひっくり返ったのかなと勝手に想像してた。
なぜ船便なのかは不明)
キリル文字は、ギリシア文字のとある書体から作られたそうで、なんとなく謎がとけた。
(英語で使うようなラテン文字もギリシア文字からできている)


かわいかったのはコレ。
11世紀のノヴゴロドというところでは一般市民、女性までもが
読み書きができたらしい。安い白樺の皮に市民は文字を書いていた。
その手習いの一部ですって。

2016012501.jpg




勉強法そのものが書いてあるわけではない。
ただ、文法書を終えたら読むもの、という項はそういう意味では実用的だった。
内容を知っているものを読むのがいいと。


スラブ諸語を勉強する場合、ということだが、
1日2,3ページずつ進むのに支障がなくて、おもしろい内容で、
中身が難解でなくて、スラブ諸語のどこかで書かれたものではないものがいい、と。
(もともとスラブ諸語のどれかで書かれていると、翻訳のときにどうしても
その影響を受けるとのこと)


著者がスラヴ語の学習で利用するのは、
『13と3/4歳の日記』、それより簡単なのは、
『小さな二コラ』という本だそうだ。
それぞれ、チェコ語やらスロヴェニア語、ポーランド語などの訳が出ているとのこと。


スラヴ諸語に今手を出す余裕はない気がするのだけど、
次に何語かを勉強するときにこの手は使えると思った。


とにかく読んでいてすごくわくわくする本だった。


そうそう、この方のお母さんって、絵本作家のせなけいこさん。
すごいお母さんの息子はすごいわ。

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