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藻谷 浩介 『里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く』

里山資本主義、話題になっていたので
今更ながら読んでみました。



藻谷 浩介 『里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く


途中までは、すごくおもしろかったし、
納得しました。


豊富にある、森を使用しよう、というのは
国土の70%を占める日本なら本当にうまくいくと思う。
うまくやれば。


オーストリアには、「森林官」「森林マイスター」なる人たちがいて、
山林全体の資源量を管理して、1年に伐採できる材木の量を決定したり、
販売先を確保したりする仕事をしていて、林業のイメージはかっこいいものに
なっているそう。
なのでそこに若者がくる、好循環がうまれているそう。


また同じくオーストリアのギュッシング市というところでは
バイオマス発電で、町全体の電力をまかなっているそう。
発電の際にでる排熱を町全体の暖房や給湯に使用し、
エネルギー自給率72%、というからびっくりです。


ほかに、お金に依存しないサブシステムを使おうってことで、
里山で暮らす人たちの話があって、
育てた野菜や庭の木の果物をぶつぶつ交換したり、
エコストーブで煮炊きしたりする人たちの
楽しそうな暮らしがあって、わりとそういう人たちは山梨に
多いので、そうだね、いいね、って思いながら読みました。


うちも今度、庭付きの家に引っ越したら、庭で
少し煮炊きしたら楽しいなって思いました。
あんまり、エネルギーを使いまくる生活はしたくないので。


里山資本主義は、お金で買えない、人と人とのつながりが
ベースになっていて、だからこそ、いざってときの
安心になるなって読んでいて納得しました。


けど、どうしても、途中、おかしいなって思った部分がありました。
スマートシティの精神が、里山資本主義と符合するという部分。


スマートシティのシステムを導入するマンションでは、
エネルギーの効率的なシステムとともに、
住民のつながり、みまもりを復活させるシステムを
併せ持つことを目指している、というのだけど。


スマートシティのシステムの導入、ってことは、各家庭にスマートメーター
なるものを取り付けて、個々の家庭で、どんな時間帯にどの電化製品を
どれだけの時間使ってどれだけの電力を消費するのか、という情報を
とる、ということです。


よいように考えれば、使う時間帯でない時間の電力をおさえて
別の家庭に回すとか、電力が大量消費される時間帯に、その時間にやらなくていいことを
これこれは夜の時間帯に回してもらえばお安くできます、なんてことをして、
総電気量を抑える、というようなことができる、のかもしれません。


けど、裏を返せば、家庭の個人的な生活の情報を
すべて電力会社=国にとられてしまう、ってこと。
なんて気持ちの悪い、監視システムかしら(って思えない人って
どれだけ頭がお花なのかしら)。


で、結論ですが、スマートシティをマンションで導入したとしても、
結局これは、ただ、単に、
「最近電化製品を使っていない。生きているのか」
とか、「みまもり」でしか使えず、
決して「つながり」にはなりえないと思います。


却ってそのシステムで見守ってるんだからいいでしょ、と、
声かけとかなくなったりするかもしれません。


単に「情報をとる」目的を、なんとか別の、みんなが納得する
目的に見せかけようとしている気がして気持ち悪いですし、
また、もし全家庭にスマートメーターを
取り付けることが法律で決まれば、いったいどれだけの利益が
スマートメーターを作る大手メーカーに転がり込んでくるのかなって考えれば
結局、新規事業を起こす目的なのかなって思います。


この作者は、リニアにも賛成なんだそう。
なんか、そういうところで、本当はこの人は環境のことを
考えているわけではなく、
根本には金儲け、もしくは単に目新しいアイデアに
飛びついて有名になりたい願望でもあるのかな、という気がしてしまいました。


その部分以外はおもしろいので
読む価値はあるかもしれませんが、
結局スマート社会に誘導されるのか(本を読む大多数は
都会に住んでいるので)と思うと、がっかりです。



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